講師ブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 英語教育・勉強法
  4. IB(国際バカロレア)って何?

IB(国際バカロレア)って何?

皆さん、こんにちは。オーストラリアの大学で勉強をしているレッドウッド講師のライアンです。ところで、国際バカロレア(IB)というものを聞いたことがありますか?

IBはジュネーブに本部を置く国際バカロレア機構が提供する国際的な教育プログラムです。この記事では、実際に高校三年間のプログラムを修了した自分がIBを紹介します。

IBとは

近年の複雑な世界情勢に対応できるような多才で自立性のある人材を育成するために1968年に設立され、今でも世界の159以上の国で5500校あまりの認定校があります。

世界中の大学入学にも使える資格を得ることができ、大学進学のルートを得ることができます。日本では今の時点で約82校が認定校であり、ケイインターナショナルスクール、東京国際高校や玉川学園などが例として挙げられます。

IB学習者像

IBが生徒に持ってほしい人間性を表しており、よく先生たちにこれを引き合いに出されます。具体的には、

探究する人 挑戦する人 思いやりのある人

知識のある人 バランスのとれた人

考える人 振り返りができる人

            コミュニケーションができる人

            信念をもつ人

            心を開く人

これらはIBの目指す国際的な人材が持つものとされます。

ディプロマプログラムの構成

IBのプログラムは生徒の年によって分かれており、自分が経験したのは高校生が対象のDP(ディプロマプログラム)でした。このプログラムは、大学に進学するための資格(ディプロマ)を手にするためのもので、日本の中学校からオーストラリアの高校に転校した自分は、普通の日本の高校との違いにだいぶ驚きました。

ディプロマを得るためには、大まかに二つの条件があります。合計六つの教科グループから一つずつ選び勉強することと、DPインナーコアと呼ばれるCAS、EE、TOK を完了することです。順に解説していきます。

教科

IBには、六つの教科グループがあり、その中から自分の好きな教科を選ぶことができます。選ぶのは高一の時ですが、途中で教科を変えることもできます。(一から勉強し直しですが…)実際に友達で高2の最後の方で教科を変えた人もいます。

グループは、母国語、言語習得、社会科、自然科学、数学、芸術と分かれています。その中に、それぞれの教科があるというわけです。

自分は、学校の方針で芸術は選べなかったので日本語、化学、物理、数学、ビジネス、英語を勉強しました。

自分が驚いたのは全員何かしらの外国語を習得しなければならないことで、周りの人達も、フランス語やスペイン語、中国語などを勉強していました。

CAS

CASとは、Creativity(創造性), Activity(運動), Service(奉仕) の略で、簡単にいうと課外活動のことです。IBディプロマを得るためには、それぞれのカテゴリで50時間程度の活動をして、自分がした経験やそれをしたことによっで得たものを活動報告として書かなければいけません。

写真や動画などの証拠も提示しなくてはならず、高一の頃にした活動の証拠がなくて後々焦るというのはよくある事でした。部活やバンドをしていたので創造性や運動はそれほど難しくありませんでしたが、ボランティアをしなければならない奉仕は個人的に難しかったです。学校のイベントの手伝いやリサイクルショップのボランティアでどうにかしました。

ToK

ToKは、Theory of Knowledge (知の理論)の略で、論理的思考や客観的に物事を見る能力を習います。科学とは何か、知るということは何かという事について一週間に一度授業がありました。

少し抽象的で難しいところはありますが、普段学校などでは習えない重要なスキルを身に着けることができます。プレゼンやレポートを提出し、AEの五段階評価で成績が決まります。

EE

EEはExtended essay と言って、英語なら4000字、日本語なら8000字の論文を書かなくてはいけません。自分の勉強している教科の一つから題材を選び、科学の教科なら実験を組み立ててそれの結果についてレポートを書きます。

最後の年の課題であり、最初はどこから始めていいか分かりませんでした。しかし、これを完遂したことによって、大学でも必要なレポートを書いたり、調べ物をする技術が培われました。勉強と両立しなければいけない為、大変ですがやった価値はあると思います。

まとめ

どうでしたか?今回はIBの説明と自分の経験を紹介しました。IBは、世界中の大学への入学資格を得られますが、とても大変でもあります。選択肢の一つとして知って貰えたら幸いです。

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


関連記事